コルセットは動きにくい上に、装着に時間も手間もかかる。コルセットは歴史的に衰退して行くことになる。
先ずこの先駆けとなったのが19世紀フランス革命期のフランスで、この頃のフランス国内の女性の間では一般にコルセットを外したファッションが流行した。右はナポレオン・ボナパルトの妻ジョゼフィーヌ・ド・ボアルネの肖像であるが、コルセットをしていない事がわかる。
一方で国外に亡命したフランス人貴族の夫人や子女はコルセットをしたままであったし、フランス以外ではコルセットを外す事は一般的ではなかった。ただしフランス軍が占領した地域(例えばミラノなど)ではフランス流のコルセットを外したファッションが流行したと言う記録も残る。
最終的に1815年にナポレオンが失脚し、ブルボン家による王政復古がなると、再び女性達はコルセットを身に付け始めた。これは女性の服装面でも復古主義が進行したことを示している。
コルセットはこの後の時代になると、周期的な流行の波が起こり、19世紀を通じて上流・中流の女性たちのあいだで様々なヴァリエーションのものがはやる一方、流行が低調となる時期が起こった。この波は、19世紀から20世紀初頭にかけて、変化の周期がますます加速して行き、ファッションとして十年単位というより数年単位で流行が推移した。
実用的な補正下着としてのコルセットは20世紀半ば頃まで使用され続けるが、下着の生地の素材が進化すると共に多様化し、コルセットとは別種の体型補正下着が素材レベルからデザインされ、これらがコルセットに取って代わって行った。
20世紀の半ば以降になると女性の社会進出が著しくなり、屋外での活動に適した実用的な形状のスカートが登場した。19世紀になお存在した重厚なペティコート、あるいはペティコート型スカートは廃れて行き、ヴィクトリア朝時代に盛んであった装飾過剰で裾の長いドレスも、20世紀の初期から半ばへとかけて、より活動的なファッションへと変化して行ったのである。
これと共に、着脱が容易な補正下着がコルセットの位置を奪っていったのであり、また時代における女性に期待される「美しい身体のライン」の理想の変化もコルセットの衰退をもたらす原因となった。
現代のコルセット [編集]
現在でもコルセットは少数ながら生産、販売、使用されている。例えば、英国ポーツマス市にあるコルセットメーカー ヴォラーズ (Vollers Corset Company) では年間、約2万着のコルセットが生産されている。 日本においては、近年ゴシックやロリータで用いられることもあるが、一般的な服飾とはいい難いのが現状である。
また、コルセットは医療面にも使用されている。これら医療用のコルセットはぎっくり腰やヘルニアなどのように患部を動かさない方が良い場合に患部を固定されるために用いられる (装具・ギプス) 。
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